『島津忠夫著作集』 全15巻、別巻3巻

『いずみ通信』第43号 2017年4月

●和泉書院の『いずみ通信』第43号が届いた。何と言っても、島津忠夫先生の『島津忠夫著作集』全15巻、別巻3巻、が圧巻である。「現代短歌大賞」第31回受賞。
●島津先生は、2016年4月に御他界なされた。90年の生を享け、この膨大な著作を遺された。ただ、ただ、その御学恩に感謝するのみである。
●今回の、『いずみ通信』第43号に掲載された、鶴崎裕雄氏の、島津先生追悼の文を拝読した。「所沢の駅までお嬢さんが送って下さった。先生のお住まいのマンションの前に立派なソメイヨシノの大木が見事に咲いていた。」とある。
●島津先生は、最晩年を、この所沢でお過ごしになられた。様々なめぐりあわせであろうが、何とはなく、誇らしく思う。所沢の私の家の玄関先にも、樹齢20年のソメイヨシノがあって、日本の四季の美しさを味あわせてくれた。妻の希望でシンボルツリーに植えたものである。
●島津先生は、斎藤親盛の『百人一首註解』の内容を、早くから評価され、紹介して下さった。また、拙著『如儡子百人一首注釈の研究』(和泉書院、2012年)を、「百人一首注釈叢刊別巻2」として出すことを許可して下さった。『百人一首』を庶民へ普及したいと、努力研鑽した、如儡子・斎藤親盛のためにも、心から感謝している。
●『いずみ通信』第43号には、『近世初期文芸』第33号、『芸文稿』第9号も紹介されている。有り難いことである。さらに、岩坪健氏の『『しのびね物語』注釈』も好評既刊の中に入っている。実は、昨年末に、この著書のことを知り、待ちきれず、正月休みのうちに注文して、拝読することが出来た。私は、岩坪氏の研究によって、井関隆子の校注書にめぐり合うことが出来たのである。

投稿者:

fukaaki

近世文学、特に、仮名草子、近世日記文学を研究している。 昭和女子大学に勤務していたが、定年退職。現在、同大学名誉教授。 仮名草子は、特に、如儡子・斎藤親盛を研究。日記文学では、井関隆子の研究をしている。