『仮名草子集成』第58巻 発行

『仮名草子集成』第58巻

年斎拾唾(寛文3年9月以後板、2巻合1冊)
囃物語(延宝8年8月板、3巻3冊)
花の縁物語(寛文6年3月以後板、2巻2冊、絵入)
はなむけ草(貞享3年6月板、2巻2冊、絵入)
春風 (寛文頃板、1冊)
春寝覚 (影写本、1冊)
百物語 (万治2年2月板、2巻2冊)
ひそめ草 (正保2年板、3巻3冊)
<補遺>醒睡笑 (寛永末・正保頃板、8巻3冊) (承前)

柳沢昌紀・入口敦志・冨田成美・迫水香織・松村美奈・ 編

2017年11月30日発行
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●私は、1989年の、第10巻から『仮名草子集成』に参加させて頂いたが、28年間の長い仕事であった。途中、大学の職務も多忙を極め、他の研究論文も書かなければならなかった。担当した作品の、諸本調査、本文校訂、これらを進めると、作品論を書きたくなる。しかし、それは許されない。そのようなストレスの中で従事した、28年間だったのである。
●私も、老齢となり、古典作品の、諸本調査、本文校訂等は、無理となった。第57巻で引退することにした。第58巻はほとんど関与していないが、名前は残してくれた。
改めて、関係者の皆様に対して、心から感謝申上げる。
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●『仮名草子集成』は、昭和55年(1980)5月12日に第1巻が発行された。編者は朝倉治彦氏である。近世文学の中でも、浮世草子の西鶴や、俳諧の芭蕉や、浄瑠璃の近松とは異なり、仮名草子は地味で、一般の人々には馴染みが薄い。当然、売れる本では無い。当初は文部省の出版助成金を受けてスタートした。
●第39巻から、新体制で継承した。菊池眞一氏・花田富二夫氏と私が編集を担当し、さらに若い研究者の協力を得て今日に及んでいるが、第1巻発行から38年になる。現在、第58巻まで発行され、全70巻の完結を目指している。

■新体制の責任編集者
第39巻~第45巻、菊池真一・花田富二夫・深沢秋男。
第46巻~第49巻、花田富二夫・深沢秋男。
第50巻~58巻、花田富二夫・深沢秋男・柳沢昌紀。

■発行所 101‐0051 東京都千代田区神田神保町1‐17
株式会社 東京堂出版
電話 03‐3233‐3741
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●私は、この、朝倉先生の『仮名草子集成』に参加することによって、より広い視点で仮名草子の世界を眺めることができた。これは、有難いことであった。
●私は、卒論では、仮名草子の『可笑記』を選択したが、法政の大学院へ進んだ場合、重友毅先生の後を受けて、上田秋成を専攻する予定であった。ただ、個人的な事情で大学院へ進めなくなり、重友先生と相談して、仮名草子研究を継続することにした訳である。途中、近世末期の女性の日記『井関隆子日記』の研究や、幕末・明治の幕臣で歌人の鈴木重嶺の研究もしたが、これには、それぞれ、必然性のあることだった。思えば、有難い研究履歴だったと、自分では思っている。

投稿者:

fukaaki

近世文学、特に、仮名草子、近世日記文学を研究している。 昭和女子大学に勤務していたが、定年退職。現在、同大学名誉教授。 仮名草子は、特に、如儡子・斎藤親盛を研究。日記文学では、井関隆子の研究をしている。