【自著を語る】 新・12  2018年2月13日

【自著を語る】 新・12  2018年2月13日

【56】仮名草子研究叢書 第7巻  共編
A5判、496頁、2006年2月25日、クレス出版発行、全8巻セット定価85000円。菊池真一氏と共編
第7巻 単行本記述集成(五) 目次
近藤 忠義 『近世小説』
暉峻 康隆 『江戸文学辞典』
     凡例、江戸小説概観、仮名草子 
片岡 良一 『近世前期の文学』
暉峻 康隆 『文学の系譜』仮名草子の文芸性
潁原 退蔵 『江戸文芸』

【57】仮名草子研究叢書 第8巻  共編
A5判、518頁、2006年2月25日、クレス出版発行、全8巻セット定価85000円。菊池真一氏と共編                                   
第8巻 単行本記述集成(六) 目次
守随 憲治 仮名草子と生活文化
深沢 正憲 烏丸光広伝 附作品解説
井浦 芳信 古活字本「竹斎」の研究
      ─仮名草子における流動性
深沢 正憲 目覚し草(翻刻)解説
宮尾 重男 『近世笑話文学』天和年間~元和年間
暉峻 康隆 『日本の書翰体小説』
      第三章 書翰体小説の源流
      第四章 形式的完成
重 友  毅 『近世文学の位相』
     第一篇 近世文学の概観
     第三篇 方法論上の諸問題
麻生 磯次 『江戸文学と支那文学』総説
     前篇 第一章 怪異小説に於ける影響             
次 田  潤 『日本文学通史』仮名草子と浮世草子
藤井 乙男 『近世小説研究』
     一、 江戸時代の小説概観
     二、 元禄時代の京都小説家
     三、 浅井了意

単行本 解説 深沢秋男

●仮名草子の先学の研究の主要な文献を複製して収録したものである。発行に当たって出版社の宣伝パンフレットの内容は次の通り。これは私が執筆し、菊池氏がチェックしたもの。

 近世初期の約八十年間に書かれ、多くは出版された散文文芸の総称が仮名草子である。「仮名草子」の命名者は水谷不倒(弓彦)である。水谷は、東京専門学校(早稲田大学の前身)での講義録を著し、続いて、『近世 列伝躰小説史』を出版、さらに『新撰 列伝体小説史 前編』を出して、この中で仮名草子について論じた。近代的な研究も水谷不倒によって拓かれた、と言ってもよいだろう。
 もちろん、水谷不倒のみが、仮名草子の研究を進めてきた訳ではない。昭和二十年代以前に限ってみても、朝倉治彦・麻生磯次・石田元季・市古貞次・井浦芳信・潁原退蔵・片岡良一・近藤忠義・重友毅・新村出・鈴木行三・鈴木敏也・鈴木暢幸・関山和夫・高野辰之・暉峻康隆・長澤規矩也・中村幸彦・野田寿雄・深沢正憲・藤井乙男・藤岡作太郎・藤村作・北条秀雄・松田修・山口剛・山崎麓等々、多くの先学の努力が積み重ねられてきた。その研究論文・研究書と作品名の全貌は、『仮名草子研究文献目録』(深沢・菊池編、二〇〇四年、和泉書院)によって知る事ができる。
 仮名草子作品の数も、昭和三十年頃までは二百点足らずであったが、その後の研究によって、現在は三百点以上になっている。このようにみる時、仮名草子研究は活発に行われてきたように思われるが、明治以後昭和二十年、つまり、近代的な研究が始まってから、第二次世界大戦終結までの約四十年間に書かれた論文は一二〇点余に過ぎない。年間平均三論文という状況であった。
 戦後の研究は、昭和二十二年の野田寿雄の「仮名草子の世界」(『国語と国文学』7月)から始まるが、二十二年から三十五年までの十四年間に七十四論文という低迷が続いた。ところが、三十五年から七年にかけて、野田寿雄の日本古典全書『仮名草子集(上下)』が刊行されて、研究は活発化してきた。
 『仮名草子研究叢書』は、雑誌論文は、昭和二十九年以前のものを全二巻に収録し、単行本は昭和二十年以前のものを全六巻に収録したものである。
 近年の仮名草子研究は、細分化され、緻密な論文が多い。しかし、明治以降の先学の遺された研究が全く通用しなくなった訳ではない。むしろ、このように細分化され、微視的な傾向にある現在にこそ、明治以来の研究を振り返り、巨視的な観点から、仮名草子を見直し、先人の研究を吸収して、新たな研究の
出発点にすべきではないかと考える。本叢書を刊行する所以である。
●平成16年12月、朝倉治彦先生から、この叢書の編纂を依頼され、私もかねがね、必要な事だと考えていたのでお引き受けした。ただ、実際に作業に入ってみると、かなりの労力を要する事がわかった。そこで、菊池真一氏の協力を頂く事にして実現したものである。収録内容に関しては、様々な制約があり、希望通りにゆかなかった部分も少なくない。それらの諸点については、今後の若い研究者に任せる事にして、一応出版することにした。
●この叢書に収録した先学の論文や単行本を、改めて目を通すと、私達は偉大な研究者の学恩を頂いて、ここまできたが、果たして、どこまで吸収消化できたのであろうかと、感謝と共に反省の念が強い。私個人としては、近藤忠義・重友毅・長澤規矩也・小田切秀雄の諸先生には法政大学で教えて頂いた。横山重・野田寿雄・朝倉治彦の諸先生には、仮名草子に関して多大の御指導を賜った。中村幸彦先生には九州大学で、野間光辰先生には京都大学で、井浦芳信先生には昭和女子大学で、諸本調査などの折に、それぞれお導きを頂いた。若い頃には暉峻康隆先生にも教えて頂いた。水谷不倒・山口剛・北条秀雄・麻生磯次・石田元季・市古貞次・潁原退蔵・片岡良一・新村出・鈴木行三・鈴木敏也・鈴木暢幸・関山和夫・高野辰之・深沢正憲・藤井乙男・藤岡作太郎・藤村作・山崎麓等々、論文や著書を通して多くを学ばせて頂いた。この叢書を編纂することで、仮名草子研究を振り返る事ができて感謝している。

【58】仮名草子集成 第39巻  共編
A5判、320頁、2006年3月15日、東京堂出版発行、定価17500円+税。菊池真一氏・和田恭幸氏と共編。
目 次
 例言 凡例
仮名草子集成 第三十九巻
 若輩抄(写本、1冊) 解題
 聚楽物語(寛永17年5月板、3巻3冊)  
   巻上 巻中 巻下 解題              
 死霊解脱物語聞書(元禄3年11月板、2巻2冊) 上 下 解題
    (影印)
 女訓抄(古活字版、寛永14年3月刊、中巻欠、上下2冊存) 解題
書林の目録に見る了意の作品(5)(朝倉治彦執筆)
正誤・追加(朝倉治彦執筆) 写真
●『仮名草子集成』は朝倉治彦先生の始められたもので、仮名草子作品を網羅的に集成しようという大きな計画である。第1巻は昭和55年5月12日発行、初めのうちは文部省の出版助成を受けていたが、途中から軌道に乗って、いわゆる普通の出版形態になった。朝倉先生は、第38巻まで継続刊行してこられたが、第39巻から、新体制で継承することになった。
●朝倉先生より、私は、本集成の継続を依頼されて、突然の事であったが、今後、10年は続けなければならない点を考え、朝倉先生と相談しながら、新体制を立ち上げた。菊池真一氏・花田富二夫氏と私の3名を編集責任者として、若い仮名草子研究者に協力してもらう事にした。この体制で、朝倉先生の計画を完結させたいと思った。

【59】仮名草子集成 第41巻  共編
A5判、238頁、2007年2月28日、東京堂出版発行、定価17500円+税。花田富二夫氏・入口敦志氏・菊池真一氏・中島次郎氏と共編。
目 次
 例言 凡例
仮名草子集成 第四十一巻
 新語園(天和2年2月板、10巻10冊)(承前)
   巻之六 巻之七 巻之八 巻之九 巻之十 解題
 十二関(写本、1冊)  解題              
 衆道物語(寛文元年板、2巻2冊、絵入)     
   衆道物語上 衆道物語下 解題              
 親鸞上人記(延宝板、2巻1冊)
   巻之上 巻之下 解題
  写真

【60】 仮名草子集成 第42巻 共編
A5判、236頁、2007年7月25日、東京堂出版発行、定価17500円+税。花田富二夫氏・伊藤慎吾氏・入口敦志氏と共編。
目 次
 例言 凡例
仮名草子集成 第四十二巻
四しやうのうた合 上 下 解題
四十二のみめあらそひ 解題
水鳥記 上 下 解題
水鳥記 松会板 巻之上 巻之中 巻之下 解題
杉楊枝 巻一 ~ 巻六 解題
写真

投稿者:

fukaaki

近世文学、特に、仮名草子、近世日記文学を研究している。 昭和女子大学に勤務していたが、定年退職。現在、同大学名誉教授。 仮名草子は、特に、如儡子・斎藤親盛を研究。日記文学では、井関隆子の研究をしている。