『桜斎随筆』の購入依頼

『桜斎随筆』の購入依頼
2018.12.15 Saturday

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拝啓 秋も深まって参りましたが、館長先生はじめ、皆様には、公私ともに御多忙の毎日をお過ごしのこととお察し申し上げます。
さて、この度は、お願いがありましてお手紙を差し上げる次第ですが、どうぞ宜しく御配慮賜りますよう、お願い申し上げます。
実は、この度、桜山文庫所蔵の『桜斎随筆』全六十冊を原寸で複製して出版することになりました。概略は、同封の内容見本と『桜斎随筆のしおり』(第一回配本に添付します。)でおわかり頂けるものと思いますが、全七千頁という大部なもので、これまでも二回出版の話がありながら挫折してしまいました。現在の出版事情は実に厳しいものがあり、今回の出版も五十セット発行です。第一回配本の結果によっては、第二回配本の発行も危ぶまれる状況です。私と致しましては、鹿島則孝の情熱を是非とも後世へ伝えたいと念じております。
そこで、本書の内容を御検討頂き、出来ますならば、貴舘で購入・保存して頂さたくお願い申し上げる次第でございます。
どうぞ、くれぐれも宜しく御高配を賜うますよう、お願い申し上げます。           敬具
                            平成十二年十一月六日
深沢秋男拝
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●私は、生まれて初めて、こんな手紙を書いた。鹿島神宮の鹿島則幸氏から、鹿島則孝の編著書を見せて頂き、『桜斎随筆』全60冊に出会い、これを公刊することは、研究者としての使命だとさえ思った。
●以前から、大型著作の出版を依頼されていた0社に打診したところ、是非検討したいとのこと故、原本5冊を持参してお願いした。結果はノーだった。そこで、国語学の野澤先生にお願いして、中田祝夫先生の御配慮で、k書房に検討して頂いた。私の腹案では、昭和女子大学の近世文学の大先生に加わってもらって、院生に内容を研究してもらい、本文篇と研究篇の2部構成にして、科研をもらって出す計画を立てた。この計画も、結果的には大部過ぎて無理だった。
●万事休す。高橋マイクロ写真に全冊複写を依頼して、ネガを私が保存し、ポジを実費で、全国の図書館に購入依頼しようかと考えたこともあった。いっそ、ネットで出版を公募しようかとも考えた。
●そんな時、菊池眞一先生から、本の友社を紹介され、出版してもらえることになったのである。全冊、原寸複製だという。原稿は私が作ることになった。リコーの複写機(RICOH-IMAGIO-MF2230)をリースで導入、3年がかりで出版した。全18冊、限定50セット、定価36万円。
●これで、鹿島則孝の貴重な記録・創作は、永遠に後世へ伝わるだろう。私は、近世文学が専攻であるが、言語学や歴史学の分野を援用しようと、学生時代から考えて実践してきた。

投稿者:

fukaaki

近世文学、特に、仮名草子、近世日記文学を研究している。 昭和女子大学に勤務していたが、定年退職。現在、同大学名誉教授。 仮名草子は、特に、如儡子・斎藤親盛を研究。日記文学では、井関隆子の研究をしている。