歴史災害・天災地変資料データベース

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  • 2019.10.30 Wednesday
  • 07:03
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サイトの概要と情報の利用について

史料名 桜斎随筆

資料名

内容

四十 明治十五年壬午二月廿一日、昨夜中泥(ドロ)雨に混じて降れり、 或ハ灰(ハイ)なるか、予早朝庭の門の板家根(ヤネ)を見るに白くして霜の如く なり、雨中に霜の置こと不審と思ひしが前十一時に少し 雨の止しかバ庭におたるに常盤木の葉ごとに白くつきたる ものあり、枇杷青木の葉*白し、よく見るに灰に似たり、弥あやしく思ひし に追々灰の降たるなど云ふものあり、後日に聞けば同夜 川中北浦にて小雑を網にて曳き居たるに俄に大きなる音響く とたちまちに泥雨降来れりと其人の話たりとぞ、此泥廿 八九日頃迄も木の葉つきたるは消ず 朝野新聞二月廿六日、千葉総房共立新聞に云ふ、去ル廿一日前三 時頃佐原近邊ハ灰の如き白き砂が降り霜の様に積りたり と、又、三重日報に云ふ、去ル廿一日朝当所各市街へ灰が降りた り、其現質ハ石灰質の様に見受けたりと、又、愛知の官報 雑誌に云ふ、去ル廿一日暁、市中一般に灰が降りたりと、又、東京 日々新聞に云ふ、信州佐久郡岩村田邉ハ去ル二十日後十時頃 降雪あるも霏々たる片雪従て降れバ随て消え地上に痕跡(アト) を止めざれど、樹陰或ハ塵芥(アクタ)の上抔に消え残りしが盡く樺(カバ) 色を含めり、如何にも怪(アヤ)しけれバ試みに紙に取り水気を蒸 発せしめしに跡に焼灰の如き者を残せりと、又、報知新聞に 云ふ、常州水戸下市邊ハ去ル廿一日前六時頃より灰色、或ハ黄色の 砂が雨に雑(マジ)りて時々降り積ること一分乃至二分位なりしと、以上 諸新聞の報道に拠れば何れの噴火山より噴出せし者ならん 絵入新聞、二月廿六日、前畧、古老の説によれバ天明六丙午年六月に天 保七丙申年の二月同じく砂の降しことあり、日中も薄暮 の如く殊に天明度のハ日中燈火を點(ツケ)し程なりしとぞ 同新聞、三月二日、美濃國加茂郡邊も去月廿日夜より同廿一日暁に 至る迄天気暗黒にて土灰(土俗コンコ)と云ふを降らし、同郡蜂屋、太 田等の村ニハ地上宛(アタか)も荏菓(エノミ)の粉(コ)を撒布(マキ)す如く屋上ハ勿論 草木等に至るまで悉く色を変じたるよし、父老の説に拠(よ) れバ往年も此の如き事ありしも植物を害せしや否(イナヤ)ハ確知せず と、且今回降りし灰ハ*り同郡のみならじ可児・山縣・武儀等の 諸郡五七里の間に亙(ワタ)りたりとて現品を添へ同縣より其筋へ 報道ありし

和暦 明治15年2月22日
西暦 1882年2月22日
分類 その他
分類詳細 恠雨
現象の名称
資料種別 史料
観測・観察された場所 鹿島
蔵書場所 鹿島神宮

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●このようなサイトに出会った。鹿島則孝の『桜斎随筆』も、ネット社会で活用されるようになった。大変な苦労をして、この資料を公刊したのが、ようやく実り始めた。とても嬉しい。

投稿者:

fukaaki

近世文学、特に、仮名草子、近世日記文学を研究している。 昭和女子大学に勤務していたが、定年退職。現在、同大学名誉教授。 仮名草子は、特に、如儡子・斎藤親盛を研究。日記文学では、井関隆子の研究をしている。