短歌雑誌 『あかね』

短歌雑誌 『あかね』

  • 2020.11.17 Tuesday

短歌雑誌 『あかね』 第29巻 第1号

• 2013.01.01 Tuesday

• by 如儡子(にょらいし)

短歌雑誌 『あかね』 第29巻 第1号 ●お年玉のように、若宮貞次先生が編集兼発行する『あかね』第29巻第1号がポストの中にあった。表紙の絵が変わった。中村研一画伯の作品という。同人の歌びとたちの世界に読者を誘ってくれるようである。

●巻頭の、作品集(その1)の若宮先生の歌。
両手あげ深呼吸をす老の身の今いささかの痛みのあらず
滞りなく書きをはる原稿を前にして吾が空腹おぼゆ
ポストより歌稿の束をとり出だす老のこころにいきほひの出づ
両の手のレジ袋振りふりあゆむ老の足腰軽しよろけず
かかとより踏みしめ歩む一歩一歩老の歩みをおろそかにせず

●病院へ行き、長い診察も受け、MRIの検査もし、鉄分補給剤ももらい、健康に留意して、歌を創り、雑誌を編集発行しておられる。頭の下がる歌人の生き方である。しかし、これ迄、長年に亘って継続してきた恒例行事、甲府で行われていた新年歌会は、この度は「紙上新年歌会」に変更された。高齢化の時代、社会の変動、自然現象のきびしさに配慮されたという。

●この号には、郷里身延の同人の歌も掲載されている。

望月八重子
我が住めるこの山里の月見草富士川の土手に咲きしなつかし
隣家の空き家となりて幾年ぞ庭草取るは私の仕事

佐野正枝
刈草にほひを運ぶ夕風に今日の一日の無事に終えたり
庭先にホトトギス鳴き小菊咲く心静かにひととき憩う

●若宮先生の『あかね』は、29年目に入った。多くの同人の、一人一人の人生を歌の世界に定着して後世へ伝えていくのであろう。
■『あかね』 第29巻 第1号 平成25年1月1日発行

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●7年前の雑誌。雑誌を主宰された、若宮貞次先生は御他界。郷里・身延の同人、佐野正枝さんは、小学校の同級生。耳が遠くなったと聞いたけれど、まだ、お元気だろうか。

●菊池先生のエッセイで、人生百歳時代のことが書かれていたので、以前の事を思い出した。

 

投稿者:

fukaaki

近世文学、特に、仮名草子、近世日記文学を研究している。 昭和女子大学に勤務していたが、定年退職。現在、同大学名誉教授。 仮名草子は、特に、如儡子・斎藤親盛を研究。日記文学では、井関隆子の研究をしている。