『広辞苑』 第7版 発行

『広辞苑』10年ぶりに改訂 第7版 発行


2017年10月24日

10年ぶりに改訂された『広辞苑』岩波書店が24日、都内で会見を行い、中型の国語辞典『広辞苑』の第七版を来年1月12日に発売すると発表した。「スマホ」「ツイート」「朝ドラ」など、第六版刊行後に収集した10万語の候補項目の中から厳選し、現代生活に必須の新語1万語を追加で収録している。
1955年に初版を刊行して以降、「国語+百科」辞典として、今や国民的辞典と呼ばれるまでに広く浸透している『広辞苑』。今回、2008年の第六版の改訂から約10年ぶりの大改訂となり、収録語も新たに1万項目追加、140ページ増加となったが、製本機械の限界である8センチに収まるように用紙を開発し、厚さは第六版と変わらない。
普通版と2分冊の机上版の2つが販売され、来年の6月30日までそれぞれ8500円(普通版 以降は9000円)、13000円(机上版 以降は14000円)という完成記念特別価格を設定。第六版まで販売されていたDVD-ROM版は、岩波書店からの発売を見送る方針だといい、同社常務取締役の桑原正雄氏は「紙は今の時代だからこそ残していかなければいけない。DVD版も協力してくださるところから出る可能性はあるし、電子辞書とスマホは別途検討します」と説明した。  【朝日新聞 デジタル より】
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●発行部数は、第3版の260万部を頂点に、右肩下がりで、第7版は、机上版も含めて20万部発行を予定しているという。紙の辞典がネット媒体に押されて大変である。私が、実用国語辞典を編集していた頃は、初版20万部で、2年間で原価償却した。以後、年間20万部発行を続けたのである。紙の辞典は苦しいが、出版社には頑張ってもらいたい。紙の辞典は、ネットと違って、多くの利点がある。『広辞苑』。第7版の発売がたのしみである。

『東アジアの古典文学における笑話』

『東アジアの古典文学における笑話』
 
『東アジアの古典文学における笑話』出版委員会 編
     新葉館出版、2017年10月28日発行
       A5判・252頁・3000円+税

目  次

はじめに――島田大助   4

漢文笑話と左振仮名                  荒尾頑秀    9

韓日笑話に見る艶笑譚化と頓智譚化    琴 榮辰   37  

中國笑話の朝鮮と日本への傅播
 ―『絶纓三笑』と『鍾離葫蘆』を中心に    崔 溶澈   65

夜食時分の浮世草子               佐伯孝弘   89
 
噺本における構成と表現            藤井史果  115 

『訳解笑林広記』全注釈(三)          川上陽介  135

中国笑話集と『増補萬寶全書』      島田大助  197

漢文テキストのWeb表示
 ―縦書きWebレイアウトに関する取り組み―
                                   山口 満  246

あとがき――佐伯孝弘   248  

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【執筆者一覧】

荒尾禎秀  あらお よしひで
清泉女子大学人文科学研究所客員研究員。専門は日本語学。主要著
書・論文に『ちびまる子ちゃんの語源教室』(集英社、二〇〇五年)、
「和刻半紙本『笑府』に関する二三のこと」(『日本近代語研究 五』
所収、ひつじ書房、二〇〇九年)、「『刪笑府』の「安永五年」本につい
て」(『太平詩文』惜別号 太平詩屋、二〇一七年)など。

琴榮辰  ゲム・ヨンジン
韓国外国語大学校日本語大学非常勤講師。専門は江戸噺本、東ア
ジア笑話比較。主要著書・論文に『東アジア笑話比較研究』(勉誠出
版、二〇二一年)、『日本近世文学と朝鮮』(共著、勉誠出版、二〇一三
年)、「東アジア笑話に見る酒飯論」(『立教大学日本文学」第111
号、二〇一四年一月)など。

崔溶澈  チェ・ヨンチョル
高麗大学校教授。・専門は中国古典小説、中韓比較文学。主要著書
に『校勘本韓國漢文小論』上、下(ボゴ社、二〇〇四年)、『紅樓
夢の傅播と翻訳』(シンソ院、二〇〇七年)、『剪燈新話』(ハッコ
バン、二〇〇九年)など。

佐伯孝弘  さえぎ たかひろ
清泉女子大学教授。専門は日本近世文学。主要著書に『江島其積と気
質物』(若草書房、二〇〇四年)、『浮世草子研究資料叢書』全七巻(共
編、クレス出版、二〇〇八年)、『古典文学の常識を疑う』(共編、勉
試出版、二〇一七年)、『八文字屋本全集』全二三巻(共編、汲古書
院、一九九二~二〇〇〇年)など。
 
藤井史果  ふじい ふみか
昭和学院短期大学非常勤講師。博士(文学)。専門は日本近世文学。主
要著書・論文に『噺本と近世文芸 表記・表現から作り手に迫る』(笠間
書院、二〇一六年)、「栄松斎長喜―その画業と実像に迫る」(『太
田記念美術館紀要 浮世絵研究』第七号、二〇一七年)、「大田南畝・山
手馬鹿人同一人説の再検討」『蝶夫婦』と南畝の洒落本を中心に―』
(『近世文藝』第八十七号、二〇〇八年』など。

川上陽介  かわかみ ようすけ
富山県立大学准教授。博士(文学)。専門は、日本近世文学、中国白
話文学。主要著書・論文に、「『笑府』三種比較攷(上・下)」(『国語国
文』六八巻一号二号、一九九九年一月二月)、「遠山荷塘施訓『訳解笑
林広記』小考」(『国語国文』八六巻五号、二〇一七年五月)、『京都大
学蔵 頴原文庫選集』全十巻(監修責任・共編、臨川書店、二〇一六年
~一八年予定)など。

島出大助  しまだ だいすけ
豊橋創造大学教授。専門は日本近世文学。主要著書に『近世はなしの
作り方読み方研究』(新葉館出版、二〇一三年)、『よみがえる講談の世
界 水戸黄門漫遊記』(共著、国書刊行会、二〇〇六年)、『講談と評弾
 伝統話芸の比較研究』(共著、八木書店、二〇一〇年)など。

山口満  やまぐち みちる
豊橋創造大学准教授。博士(工学)。専門は情報工学・ディジタル信号
処理。大学ではプログラミングやWebデザイン、情報ネットワーク
論などICT系科目を担当するとともに、大学の情報システム・
ネットワークの管理を担当。近年はWebシステムをベースとした異
分野におけるICT活用の研究に取り組む。

『近世文学研究』新編第1号

『近世文学研究』新編第1号

目次

『夜半亭蕪村句集』による蕪村発句の年次考証(一)…… 中野沙恵
「秣負2」歌仙成立考 ……………………………………… 深沢眞二
『心中天の網島』考 その二 …………………………… 今西絵里夏
―近松の世話物四作品との比較―
谷口重以編『百人一句』 私注 五 …………………… 松田佐登美
柳田国男の芭蕉連句研究 …………………………………… 島本昌一
―終戦前後の『炭焼日記』を通して―
『時評・随想・資料紹介』
文学における『歴史社会学派』創姶者近藤忠義 ……… 近藤健編著
―日本の置かれている国際的環境のもとて―
終焉の記 …………………………………………………… 本園明子
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●島本昌一先生の発行する『近世文学研究』新編第1号を、今日拝見した。この雑誌『近世文学研究』は、2015年12月に、第7号が発行され、2016年12月に、「新編第1号」が出された。第8号とせず、「新編第1号」とされた理由は、記されていない。
「編集後記」に、
「この雑誌は、人に生きる勇気を与える雑誌にしていきたいと切に思う。」
と、編集・発行者、島本昌一先生のお言葉がある。
●この号には、近藤忠義先生の学術活動に関して、御子息・近藤健氏の「文学における『歴史社会学派』創姶者近藤忠義」が掲載されている。

■『近世文学研究』新編第1号

新藤 透 著 『図書館と江戸時代の人びと』

新藤 透 著
『図書館と江戸時代の人びと』

2017年7月24日、柏書房発行
46判、300頁、定価 2600円+税

目次

はじめに

第1章 古代・中世の図書館
第1節 古代の図書館
「図書」の語源/漢籍と仏書の伝来/聖徳太子の仏教研究と図書館/図書
寮の設置/図書寮の活動/文殿/宮廷文庫/公家文庫/経蔵/古代の図書
館の特徴
第2節 中世の図書館
天皇・貴族から武士へ/武家文庫/学校文庫/寺院文庫/五山版/朝廷文
庫/日記の家/図書の庶民への普及/中世の図書館の特徴

第2章 将軍専用の図書館・紅葉山文庫
第1節 徳川家康の図書文化への関心
家康の文化重視/家康の読書傾向/家康の出版事業/駿河文庫
第2節 紅葉山文庫
富士見亭文庫/富士見亭から紅葉山へ/「紅葉山文庫」の名称/紅葉山文
庫の位置/紅葉山文庫の建物・構造/紅葉山文庫の蔵書目録/紅葉山文庫
の分類と蔵書数/紅葉山文庫の図書収集/紅葉山文庫の蔵書処分
第3節 書物奉行
紅葉山文庫の司書は書物奉行/書物奉行の歴史/書物奉行の仕事内容
第4節 将軍徳川吉宗と紅葉山文庫
将軍就任直前の紅葉山文庫利用/享保元年~同六年/享保七年~同十六年
/享保十七年~延享二年/「図書館」としての紅葉山文庫

第3章 藩校の図書館
第1節 藩校とは何か
藩校の概要/藩校の歴史
第2節 昌平坂学問所と付属文庫
幕臣の学校・昌平坂学問所/昌平坂学問所付属文庫の利用実態/書生寮の
寮生活/久米邦武の教育観
第3節 藩校文庫と「司書」
藩校文庫/藩校文庫の管理職「司書」
第4節 藩校文庫の利用実態
佐倉藩校成徳書院/米沢藩校興譲館/長州藩校明倫館/藩校文庫は「利
用」主体/「利用」重視の背景に、自学自習の教育

第4章 庶民の読書ネットワーク――蔵書家・貸本屋・蔵書の家
第1節 書物史としての江戸時代
書物史から見た江戸期の四区分/初期・古活字版の時代/盛期・出版業の
確立/中期・江戸での出版の隆盛/末期・学術書刊行の隆盛/識字率の問
題/江戸時代における「読者」の増大/庶民の読書スタイル
第2節 都市の書物ネットワーク――貸本屋と蔵書家
貸本屋/蔵書家・小山田与清/与清の活動状況/与清の門生/本の貸借/
レファレンス/会読/抄録・『群書捜索目録』編纂/擁書楼の貸出規制/
物見遊山/蔵書家のネットワークを活用した平田篤胤の著述活動
第3節 村落の情報ネットワーク「蔵書の家」
文字情報による知識・共用/黒船情報入手の実態/「蔵書の家」野中家の
蔵書内容/野中家蔵書の貸借の様子/ほかの蔵書の家の活動/長沢仁右衛
門と潺湲舎/庶民の「図書館」

おわりに

事項索引
人名索引

著者紹介

新藤透(しんどう とおる)
1978年、埼玉県熊谷市生まれ。
2006年、筑波大学大学院博士後期課程図書館情報メディア研究科修了。
博士(学術)。
現在、山形県立米沢女子短期大学准教授、(株)歴史と文化の研究所
客員研究員。
図書館情報学、歴史学(日本近世史)専攻。

主要著書
『松前景広『新羅之記録』の史料的研究』(思文閣出版、2009年)
『北海道戦国史と松前氏』(洋泉社歴史新書y、2016年)
『講座・図書館情報学 第11巻 情報資源組織演習』(共著、ミネルヴア
書房、2016年)などがある。

『朝日書評大成』刊行

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『朝日書評大成』刊行

2017年8月6日05時00分
『朝日書評大成』

朝日新聞に掲載された書評16年分を集めた『朝日書評大成』(朝日新聞文化くらし報道部編、三省堂)の刊行が始まった。2001年から08年の8年分が今月刊(1万8576円)、09年から16年が12月に出版される。今月刊は約200人の評者による3800点の書評を収録、2296ページになる。

【朝日新聞 デジタル】
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●私は、自分の本を出しても、雑誌を創刊しても、新聞社の文化部や文系雑誌の編集部には寄贈して、少しでも、取り上げてくれるように努めてきた。が、しかし、殆ど、取り上げてくれることは無かった。
●『井関隆子日記』完結の時、御子孫の庄田さんが、御苦労様、とウン十万円を下さった。私は、そのお金で、『井関隆子日記』を30セット購入して、作家・評論家などに寄贈した。しかし、ウンともスンとも言及は無かった。
●大学定年後に出した、文春新書の拙著は、2007年12月16日の朝日新聞に、野口武彦氏が書評として取り上げてくれた。おそらく、今度刊行された『朝日書評大成』には、収録されているものと思う。

■『朝日書評大成』

内藤正人著 『うき世と浮世絵』

『うき世と浮世絵』

 内藤正人著

2017年4月28日、東京大学出版会発行
46判、212頁、定価3200円+税

目次

はじめに――二十一世紀の新たな浮世絵観へ向けて――

1 浮世絵の再検討
  浮世絵とは何か?  
  浮世絵と風俗画  
  日本の風俗画  13
  江戸絵画における浮世絵の扱われ方  
  狩野派絵師、守篤の『画筌』  
  『古画備考』にみる絵師分類  
  遊女歌舞伎の人気から生まれた、立ち美人図  
  再び、浮世絵という言葉の定義  

2 「浮世」という、ことば
  「うきよ」の登場――漢語の用例  
  仏教語としての「うきよ」  
  仏教語辞典の「うきよ」  
  日本古代の史料における「うきよ」  
  中世鎌倉期の「うきよ」  
  中世室町期の「うきよ」  
  狂言とも通じる室町の浮世観、そして桃山へ  

3 「浮世絵」誕生の軌跡
  江戸初期の「うきよ」――『可笑記』と『浮世物語』  
  江戸期の「浮世」関連用語――当世か、好色か  
  浮世概念と浮世絵・浮世草子 
 
4 浮世絵誕生以降
  浮世絵の語が意味するもの  
  浮世絵師の出現  
  俗称を使う絵師たち  
  小説挿絵なるものの価値  
  居初つなと、宮崎友禅  
  「日本絵師」の誕生  
  岩佐又兵衛、浮世絵元祖説  
  《江戸名所図屏風》と又兵衛、師宣  
  「浮世絵師」を避けることの意味  
  「日本絵師」の終焉  
  最後に、浮世画工と本絵師  
  付論、浮世絵と思想  

5 浮世絵観の再構築
  浮世絵史の多元性  
  「版画」と「肉筆」
  江戸の版画史からとらえた浮世絵の歴史
  肉筆画、つまり絵画作品で辿る浮世絵史
  近代文学と浮世絵  
  近代人がとらえる浮世絵
  鴎外作品のなかの浮世絵
  白秋のなかの北斎

6 「絵師」再見
  絵師の遺伝子  
  江戸のサブカル絵師≠浮世絵師
  絵師の仕事の中身
  浮世絵とサブカルチャーの蜜月  
  日本のサブカルチャーと浮世絵の接点
  「サンダーバード」と写楽
  日本漫画、石ノ森章太郎のなかの北斎
  サブカルチャーと、古美術の関係性
 付論、浮世絵と教科書
  
あとがき  
索  引

著者略歴

1963年 愛知県名古屋市に生まれる
1988年 慶應義塾大学大学院修士課程修了
     出光美術館主任学芸員を経て,
現 在 慶應義塾大学文学部教授,博士(美学)

主要著書

『江戸名所図屏風 大江戸劇場の幕が開く』(小学館,2003年)
『もっと知りたい歌川広重』(東京美術,2007年)
『北斎 萬福和合神』(ランダムハウス講談社,2009年)
『新撰 歌川広重 保永堂版「東海道五十三次」神髄集成』(小学館,2011年)
『勝川春章と天明期の浮世絵美人画』(東京大学出版会,2012年)
『江戸の人気浮世絵師』(幻冬社,2012年)
『浮世絵とパトロン』(慶應義塾大学出版会,2014年)ほか
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うき世と浮世絵 [著]内藤正人
[評者]サンキュータツオ(お笑い芸人、日本語学者)
[掲載]2017年07月02日

 本書は「うき世」が、仏教的な無常観を漂わせる「憂世」から、次第に現世肯定的で享楽的な「浮世」に変遷し、定着していく過程を記紀万葉、源氏物語、太平記といった古典作品から江戸時代の小説に至るまでの使用例を調べ、抽出し明らかにしていく。ともすれば教科書的な「浮世絵の歴史」といった内容になりがちなテーマで、このように語史から検証したという点が画期的だ。そして、言葉の意味から捉え直した歴史観で、その意味に符合する浮世絵史を再構成する。するとどうだろう、先述の師宣の心理や、後世「浮世絵師」を名乗った絵師たちのプライドまでが手に取るようにわかってくる。
【朝日新聞デジタル】
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■『うき世と浮世絵』

『古典文学の常識を疑う』

『古典文学の常識を疑う』

松田 浩・上原作和
佐谷眞木人・佐伯孝弘 編

2017年5月31日、勉誠出版発行
A5判、230頁、定価2800円+税

 目次

はじめに

第一部 上代文学

『万葉集』が「天皇から庶民まで」の歌集というのは本当か  品田悦一
「枕詞は訳さない」でいいのか               大浦誠士
『万葉集』の本来の姿はどのようなものか      小松(小川)靖彦
五七のリズムは日本固有のものか              岡部隆志
万葉仮名は日本語表記のための発明か           遠藤耕太郎
上代文学はどのような古代日本語で表されているのか     奥村和美
『古事記』と『日本書紀』の〈歴史観〉はどのように異なるのか 松田浩
『日本書紀』は「歴史書」か                山田 純
『古事記』の出雲神話をどう読むか             三浦佑之
『古事記』の神話は日本固有のものか           猪股ときわ
天照大御神は太陽神か                   烏谷知子
「風土記」は在地の伝承か                 飯泉健司
『日本霊異記』は日本の仏教説話集の濫觴か         山本大介

第二部 平安朝時代文学

「国風文化」をどう捉えるか                渡辺秀夫
注釈学の発生メカニズムは解明可能か            東 望歩
物語文学史の空白は書き換え可能か             渡辺泰宏
文献空白期の平安時代琴史                正道寺康子
諸本論は『枕草子』研究を革新できるか           山中悠希
五味文彦『『枕草子』の歴史学』の「新説」を検証する   津島知明
紫の上妻妾婚姻論は平安時代の結婚をどう読み替え得たか  鵜飼祐江
『源氏物語』の巻々はどのような順番で作られたか?    中川照将
『源氏物語』作中人物論の常識を問う           竹内正彦
『源氏物語』宇治十帖の謎                三村友希
『源氏物語』校訂本文はとこまで平安時代に遡及し得るか  上原作和
『源氏物語』の注釈書はなぜ思想書となったか       湯浅幸代
古筆研究はどこまで文学史を書き換えたか         仁平道明
作家の古典現代語訳はどのように推敲されたか       上原作和

第三部 中世文学

中世が無常の時代というのは本当か            藤巻和宏
和歌史において武士の時代はどう位置づけられるか     舘野文昭
中世歌謡と信仰はどのように結びついていたか       中本真人
中世に説話集が流行したのはなぜか            近本謙介
『平家物語』は鎮魂の書か                佐伯真一
『平家物語』の読み本と語り本はどう違うか       佐谷眞木人
『太平記』はどのような意図で書かれたのか        小秋元段
中世文学研究と「歴史学」の交錯             大橋直義
お伽草子は中世の文芸か                 伊藤慎吾
中世の偽書                       千本英史
琉球をめぐる文芸                    目黒将史
軍記文学史は必要か                   大津雄一

第四部 近世文学

日本における「文人」とは                池澤一郎
歌語「のどけし」にみる近世の歌論と実作         盛田帝子
国学における実証性と精神性               田中康二
浄瑠璃正本は実際の舞台にどれだけ忠実なのか       黒石陽子
歌舞伎人気はどれくらい地方にまで広がっていたのか    池山 晃
『奥の細道』中尾本の意義はとこにあるのか        佐藤勝明
蕉風は芭蕉の何を受け継いだのか             深沢了子
近世における写本と版本の関係は             塩村 耕
十九世紀江戸文学における作者と絵師、版元の関係    佐藤 悟
西鶴浮世草子をどう読むべきか             中嶋 隆
近世に怪談が流行ったのはなぜか            佐伯孝弘
秋成にとって『春雨物語』を書く意味とは        長島弘明
馬琴の「隠微」とは何だったのか            板坂則子
軍記はどのような人に読まれたのか           井上泰至
近世文学における教訓性とは              倉員正江
近世期における春画の用途と享受者           石上阿希

執筆者一覧(執筆順)

品田悦一(東京大学大学院総合文化研究科言語情報科学専攻教授)
大浦誠士(専修大学文学部教授)
小松(小川)靖彦(青山学院大学文学部教授)
岡部隆志(共立女子短期大学文科教授)
遠藤耕太郎(共立女子大学文芸学部教授)
奥村和美(奈良女子大学研究院人文科学系教授)
松田 浩(編者(→奥付参照))
山田 純(相模女子大学学芸学部准教授)
三浦佑之(立正大学文学部教授)
猪股ときわ(首都大学東京人文科学研究科教授)
烏谷知子(昭和女子大学人間文化学部教授)
飯泉健司(埼玉大学教育学部教授)
山本大介(大東文化大学文学部非常勤講師)
渡辺秀夫(信州大学名誉教授)
東 望歩(岐阜聖徳学園大学教育学部専任講師)
渡辺泰宏(聖隷クリストファー大学社会福祉学部教授)
正道寺康子(聖徳大学短期大学部准教授)
山中悠希(東洋大学文学部講師)
津島知明(国学院大学ほか兼任講師)
鵜飼祐江(東京女子大学特任研究員)
中川照将(皇学館大学文学部教授)
竹内正彦(フェリス女学院大学文学部教授)
三村友希(跡見学園女子大学兼任講師)
上原作和(編者(→奥付参照))
湯浅幸代(明治大学文学部准教授)
仁平道明(東北大学名誉教授)
藤巻和宏(近畿大学文芸学部教授)
舘野文昭(国文学研究資料館学術資料事業部機関研究員)
中本真人(新潟大学人文学部准教授)
近本謙介(名古屋大学大学院人文学研究科准教授)
佐伯真一(青山学院大学文学部教授)
佐谷眞木人(編者(→奥付参照))
小秋元段(法政大学文学部教授)
大橋直義(和歌山大学教育学部准教授)
伊藤慎吾(国際日本文化研究センター客員准教授)
千本英史(奈良女子大学研究院人文科学系教授)
目黒将史(立教大学兼任講師)
大津雄一(早稲田大学教育・総合科学学術院教授)
池澤一郎(早稲田大学文学学術院教授)
盛田帝子(大手前大学総合文化学部准教授)
田中康二(神戸大学大学院人文学研究科教授)
黒石陽子(東京学芸大学教育学部教授)
池山 晃(大東文化大学文学部教授)
佐藤勝明(和洋女子大学日本文学文化学類教授)
深沢了子(聖心女子大学文学部教授)
塩村 耕(名古屋大学大学院人文学研究科教授)
佐藤 悟(実践女子大学文学部教授)
中嶋 隆(早稲田大学教育・総合科学学術院教授、作家)
佐伯孝弘(編者(→奥付参照))
長島弘明(東京大学大学院人文社会系研究科教授)
板坂則子(専修大学文学部教授)
井上泰至(防衛大学校教授)
倉員正江(日本大学生物資源科学部教授)
石上阿希(国際日本文化研究センター特任助教)

編者略歴

松田 浩(まつだ・ひろし)
修士(文学一慶慮義塾大学)。フェリス女学院大学文学部教授。専攻は日本古代文学(上代文学)。
共著に『法制と社会の古代史』(慶應義塾大学出版会、2015年)、論文に「県守の虬退治と「妖気」と――『日本書紀』仁徳紀・聖帝伝承の叙述方法と「無為」」(『日本神話をひらく』フェリス女学院大学、2013年3月)、「漢字で書かれた歌集――「人麻呂歌集」の書記と「訓み」と」(『古代文学』古代文学会、2013年3月)、「歌の書かれた木簡と「万葉集」の書記」(『アナホリッシュ國文學』響文社、2012年12月)などがある。

上原作和(うえはら・さくかず)
博士(文学―名古屋大学)。桃源文庫日本学研究所教授・法人理事。
専攻は平安時代物語文学、文献史学、日本琴學史。主著に『光源氏物語傅來史』(武蔵野書院、2011年)。共編著に『人物で読む源氏物語』全20巻(勉誠出版、2005~2006年)、『日本琴學史』(勉誠出版、2016年)などがある。

佐谷眞木人(さや・まきと)
博士(文学―慶鷹義塾大学)。恵泉女学園大学人文学部教授。専攻は古典芸能、軍記物語、民俗学。
主著に『平家物語から浄瑠璃ヘ――敦盛説話の変容』(慶腹義塾大学出版会、2002年)、『日清戦争――[国民]の誕生』(講談社現代新書、2009年)、『民俗学・台湾・国際連盟柳田國男と新渡戸稲造』(講談社選書メチエ、2015年)などがある。

佐伯孝弘(さえき・たかひろ)
博士(文学―東京大学)。清泉女子大学文学部教授。専攻は日本近世(江戸時代)文学。
主著に『江島其磧と気質物』(若草書房、2004年)、共編著に『浮世草子研究資料叢書』全7巻(クレス出版、2008年)、『八文字屋本全集』全23巻(汲古書院、1992~2000年)などがある。

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日本古典文学の場合、学説の帰趨を知ることのできる工具書として、昭和の始めから刊行が継続されできた複数の日本文学専門誌があり、書店の月刊誌のコーナーにこれらが並んでいたため、容易に手にすることが出来たが、これらは、相次いで休刊となり、従来の知の共有法は途絶した。また、『古典文学必携』『諸説一覧』シリーズ等も陸続と刊行されて版を重ね、初学者や卒業論文の手引きとしてひろく活用されていたと記憶する。
ところが、現在では、これらの類書すら稀少となり、日本古典文学を学び、愛好する者同士が、時代やジャンルを異にする新出文献や新見解の評価、あるいは論争の帰趨を共有することすら困難になっているといえよう。言い換えれば、古典愛好者間によって慣例化しでいた従来の情報共有方法、異分野の横断的な共通理解を提供する場が無くなっていることを意味するのである。
本書では、上代、平安期(中古)、中世、近世、各分野学界最前線の研究者を執筆陣に配し、『古典文学の常識を疑う』と題して、新たな日本古典文学者のための必携書を目指したものである。

■『古典文学の常識を疑う』

芦川 智 『世界の広場への旅 もうひとつの広場論』

芦川 智 『世界の広場への旅 もうひとつの広場論』
2017.06.04 Sunday 
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『世界の広場への旅 もうひとつの広場論』
芦川 智 編
芦川 智・金子友美・鶴田佳子・高木亜紀子 著

2017年6月10日、彰国社発行
A5判、横本、180頁、定価2500円+税
目次

はじめに 003

1 広場への導入 006
  ドゥオーモ広場:ミラノ/イタリア 008
  ドゥオーモ広場:フィレンツェ/イタリア 010
  サン・マルコ広場:ヴェネツィア/イタリア 012

2 建物のための広場と人のための広場 014
  旧市場広場:ポズナニ/ポーランド 016
  旧市場広場:ヴロツワフ/ポーランド 018
  中央市場広場:クラクフ/ポーランド 020

3 マルクトと称する広場形態 022
  マルクト:マインツ/ドイツ 024
  マルクト:ライプツィヒ/ドイツ 026
  中央市場通り:ミュンスター/ドイツ 028
  マルクト:アーヘン/ドイツ 030

4 スペイン特有のマヨール広場 032
  マヨール広場:マドリード/スペイン 034
  マヨール広場:サラマンカ/スペイン 036
  マヨール広場:セゴビア/スペイン 038

5 イスラーム都市旧市街の広場概念 040
  市場広場:ガルダイア/アリジェリア 042
  旧市街:チュニス/チュニジア 044
  メスキータ:コルドバ/スペイン 046

6 スイスのツェーリンゲン家の都市づくり 048
  マルクト通り、がらくた通り、正義の女神通り:ベルン/スイス
    050
  中央通り:ムルテン/スイス 052
  市庁舎広場、中央通り:トゥーン/スイス 054
  中央通り、マルクト広場、グルツェルン通り:
  ゾロトゥルン/スイス 056

7 イギリスの広場概念 058
  ハイ・ストリート:コルチェスター/イギリス 060
  コヴェント・ガーデン:ロンドン/イギリス 062
  ピカデリー・サーカス:ロンドン/イギリス 064
  フィッツロイ・スクエア:ロンドン/イギリス 066

8 スロバキアの街路型広場 068
  市庁舎広場:スピシュスカー・ノヴアー・ヴェス/スロバキア 070
  市庁舎前広場:バルデヨフ/スロバキア 072
  ミエロポ広場:レボチャ/スロバキア 074

9 各地の街路型広場 076
  マクシミリアン通り、市庁舎広場:アウグスブルク/ドイツ 078
  ブロード・ストリート:スターリング/イギリス(スコットラン
  ド)080
  ドゥーギ広場、ドゥーガ通り:グダニスク/ポーランド 082

10 わが国の広場概念 084
  金刀比羅宮参道空間:琴平/日本 086
  階段の町:尾道/日本 088
  仲見世・浅草寺境内:浅草/日本 090
  谷中銀座商店街、夕焼けだんだん:谷中/日本 092

11 バリ島の広場概念 094
  帯状広場:トゥンガナン/バリ島・インドネシア 096
  帯状広場:ブグブグ/バリ島・インドネシア 098

12 特殊地形:坂・段差一階段 100
  三位一体広場:バンスカ・シュティアフニツァ/スロバキア 102
  サンタ・マリア・デル・モンテの階段、ラ・ピアッジア通り:
  カルタジローネ、コリナルド/イタリア 104
  石段街:伊香保/日本 106
  ダシャーシュヴァメーダ・ガート:ヴァーラーナシー/インド 108

13 ネパール、チベッ卜(西蔵)の広場概念 110
  パルコル、サムイエ寺:ラサ/チベット 112
  ダルバール広場、ボダナート:カトマンドゥ/ネパール 114
  ダルバール広場:パタン/ネパール 116
  ダルバール広場.トゥマディ広場:バクタプール/ネパール 118

14 祭りと広場120
  山あげ祭り:那須烏山/日本 122
  カンポ広場.ドゥオーモ広場:シエナ/イタリア 124
  アム・マルクト:シュヴェービッシュ・ハル/ドイツ 126
  三社祭:浅草/日本 128

15 開かれた広場・閉じられた広場 130
  コメルシオ広場:リスボン/ポルトガル 132
  4月9日広場:タオルミーナ/イタリア 134
  シニョリーア広場:グッビオ/イタリア 136
  ポポ口大通り:キオッジア/イタリア 138

16 水面と広場 140
  旧港:マルセイユ/フランス 142
  水路:麗江、水郷古鎮、ヴェネツィア 144
  プラツア通り:ドゥブロヴニク/クロアチア 146
  水上マーケット:ダムヌン・サドゥアック、アンパワー/タイ 148

17 転用された広場 150
  ナヴォーナ広場:ローマ/イタリア 152
  アンフィテアトロ広場:ルッカ/イタリア 154
  プラート・デッラ・ヴァッレ:パドヴァ/イタリア 156
  ヴァーツラフ広場:プラハ/チェコ 158

18 連携された広場 160
  ホルニ一広場、ドルニー広場:オロモウツ/チェコ 162
  フルッタ広場、エルベ広場、シニョーリ広場:
  パドヴア/イタリア 164
  チステルナ広場、ドゥオーモ広場:
  サン・ジミニャーノ/イタリア 166
  フローテ・マルクト、小さな手袋マルクト、グルーンプラーツ:
  アントワープ/ベルギー 168

18 もうひとつの広場論 170

  註釈等・参考文献 174

  おわりに 177
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はじめに

 海外都市広場調査を本格的に始めたのは1990年である。そ
れより以前の海外調査は1972年であり、今から44年前のこ
とで、まだ世界は冷戦時代であった。海外、特に東欧で、調査
を実施するのはなかなかできる状況ではなかったが、1990年
になるとベルリンの壁が壊れて一挙に東欧の民主化が進み、ソ
ビエト連邦が崩壊していき、東欧の調査を企画できるようにな
った。それでも全行程レンタカーで踏破することに、ためらい
があったのは確かであるが、行程を最初に決めていくことは臨
機応変な判断ができなくなるという恐れから、車での調査を
決断した。最初の東欧調査で踏破した距離は8,028kmである。
海外都市広場調査の総走行距離は71,354kmに及び、この機動
力が調査の成果に如実に反映されたと思っている。
 四半世紀の間に調査用具も変化していった。まず、銀塩カメ
ラからデジタルカメラへの転換である。さらに距離計の発達で
ある。当初は精度が上がらない機器で苦労しながらの測定であ
った。今ではレーザー距離計が普通になり、かなりの精度が出
せる機器が開発されている。また、衛星画像が活用できるよう
になったこともフィールド調査を容易にしていった大きな要素
であろう。
 世界はこの26年間で大きく変わった。その中で大きな事象    
は情報のグローバル化であり、科学技術の躍進とともに、情報
がどこでも確保できる時代となったことが人々の生活を大きく
変えたことになる。つまり、世界の各地で起こっていることを
日常のお茶の間で確認できるようになったことが生活を変えて
いった要因のひとつであろう。現代の世界では多くの戦争が今
なお続いている。テロや民族紛争による抗争はいつ止むともし
れない状況である。これまでに調査を行うことができた国が、
今はもう入国さえままならないという状況にあることは悲しむ
べきことである。
 この本で取り扱った国は19カ国で、紹介された都市は69
である。これに対して、今までに調査した国の数は延べ86カ
国で広場の数は都市広場調査だけで1,059である。このように、
調査の内容のほんの一部ではあるが、シリーズ研究として長年
行ってきた研究の成果をこの1冊に集約したことは確かであ
る。広場を対象とする研究者に対して、もうひとつの広場論を
提供する書籍として、あるいは世界の広場を訪ねていく旅行者
にとってのガイドブックとして、本書が役立つことを願ってい
る。
                 2017年4月 芦川智
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執筆者紹介

芦川智(あしかわ さとる)

1945年 神奈川県生まれ
1968年 横浜国立大学建築学科卒業
1970年 横浜国立大学大学院修了
1972年 東京大学大学院修了
1975年 東京大学生産技術研究所
     助手就任
1980年 昭和女子大学専任講師
1981年 昭和女子大学助教授
1984年 昭和女子大学教授
2016年 昭和女子大学名誉教授

〈現在〉
芦川智建築研究室主宰
工学博士、一級建築士、
インテリアプランナー

〈主な著書・執筆〉
『住まいを科学する』(共著、地人書館)、
「住居集合論1 SD別冊N0.4」
「住居集合論3 SD別冊N0.8」
「住居集合論4 SD別冊NO.10」
「東欧の広場」 SD1993年2月号
(以上、鹿島出版会)、
「マルクト 市の立つ広場」造景27号・
28号・29号(建築資料研究社)

〈主な作品〉
立山町ふれあい農園施設(1989年)、
脇町交流促進施設(2000年)、
菅野邸(1996年)等
金子友美(かねこ ともみ)

1965年 栃木県生まれ
1988年 昭和女子大学卒業
1993年 昭和女子大学大学院
     修士課程修了
1998年 昭和女子大学生活科学部
     生活環境学科専任講師

〈現在〉
昭和女子大学大学院生活機構研究科
環境デザイン研究専攻准教授
博士(学術)、一級建築士

〈主な著書〉
『建築空間計画』
『建築設計テキスト併用住宅』
(以上共著、彰国社)、
『建築デザイン用語事典』
『空間デザイン事典』
『建築・都市計画のための空間学事典
増補改訂版』
『空間要素』『空間演出』
(以上共著、井上書院)
鶴田佳子(つるた よしこ)

1969年 東京都生まれ
1991年 昭和女子大学生活美学科卒業
     昭和女子大学家政学部
     生活美学科技術助手
2002年 昭和女子大学大学院
     生活機構研究科満期退学
2004年 昭和女子大学人間社会学部
     現代教養学科専任講師

〈現在〉
昭和女子大学人間社会学部
現代教養学科准教授 博士(学術)

〈主な著書〉
『トルコ・イスラーム都市の空間文化』
(共著、山川出版社)、
『女性と情報』
(共著、御茶の水書房)、
『Becoming Istanbul-An Encyclopedia』
An Encyclopedia』
(共著、Garanti Galari)
高木亜紀子(たかぎ あきこ)

1978年 東京都生まれ
2001年 昭和女子学生活美学科卒業
2003年 昭和女子大学大学院生活機構
    研究科生活科学研究専攻修了
2003~14年 昭和女子大学環境
    デザイン学科助手

〈主な著者・執筆〉
「マルクト 市の立つ広場」
(造景27号・28号・29号)
(建築資料研究社)

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展示会
 「世界の広場への旅―もうひとつの広場論―」原画展

時  2017年7月1日(土)~7月7日(金)
             16:00~19:00
場所 ギャラリー WAITINGROOM
         芦川朋子の主宰するギャラリー
   〒150-0021 東京都渋谷区恵比寿西2-8-11
             渋谷百貨ビル3F
   TEL/FAX 03-3476-1010
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『日韓怪異論 死と救済の物語を読み解く』

『日韓怪異論 死と救済の物語を読み解く』

  清泉女子大学「日本文学と怪異」研究会編

平成29年5月15日、笠間書院発行
A5判、196頁、定価2200円+税

目次

まえがき ……………………………………………   4

Ⅰ 日本編

「火車」を見る者たち
――平安・鎌倉期往生説話の〈死と救済〉
藤井由紀子 ………………  13

『源氏物語』における死と救済
藤本勝義 …………………  35

中世文学における死と救済
――能「鵺」をめぐって――
姫野敦子 …………………  50

死なせぬ復讐譚 ――『万の文反古』巻三の三
「代筆は浮世の闇」を巡って――
佐伯孝弘 …………………  66

幸田露伴・泉鏡花における「死」と「救済」
藤澤秀幸 …………………  80

Ⅱ 韓国編

朝鮮王朝小説における死と救済の相関性
――「淑英娘子伝」を中心に――
沈致烈 ……………………  93

「水陸斎」における死の様相と儀礼
の構造的な特徴
金基珩 …………………… 114

朝鮮王朝社会における儒教的転換と
死生観の変化
金祥淳 …………………… 127

朝鮮王朝時代のあの世体験談の
死と還生の理念性
金貞淑 …………………… 147

朝鮮王朝後期の韓国小説に見える
女性の死と救済
高永爛 …………………… 173

あとがき …………………………………………… 191
執筆者一覧 ………………………………………… 194

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執筆者一覧

藤丼由紀子  ふじい ゆきこ
清泉女子大学准教授。専門は中古文学。

藤本勝義  ふじもと かつよし
青山学院女子短期人学名誉教授。博士(文学)。専門は中古文学。

姫野敦子  ひめの あつこ
清泉女子大学准教授。専門は中世文学。

佐伯孝弘  さえき たかひろ
清泉女子大学教授。専門は近世文学。

藤澤秀幸  ふじさわ ひでゆき
清泉女子大学教授。専門は近代文学。

沈致列  シム チヨル
誠信女子大学校教授。専門は韓国古典散文。

金基珩  キム・ギヒョン
高麗大学校教授。専門は韓国口碑文学。

姜祥淳  カン・サンスン
高麗大学校民族文化研究院HK教授。専門は韓国古典文学。

金貞淑  キム・ジョンスク
高麗大学校CORE事業団研究教授。専門は韓国漢文小説、漢文
散文。

高永爛  コウ・ヨンラン
高麗大学校民族文化研究院HK研究教授。

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●本書の「まえがき」で、何故、日韓か、という点について、佐伯孝弘氏は、次の如く述べておられる。

<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<

なぜ、日本と韓国なのか――周知の如く、日本は有史以来長く中国文明の影響下にあり、日本文学も多分に中国文学(漢籍)を多く採り入れて来た。研究史的には、ジャンル論・系統論・作品論それぞれにおいて、典拠論・原拠論といった形で、中国文学の日本文学への影響が検証されて来た。ところが、朝鮮(韓国)の文学との関係についでは見落とされがちで、近年見直しがなされつつある。

>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>

●誠に、その通りだと思う。私は、かつて、『明心宝鑑』の諸本調査をしていた時、前間恭作氏の『古鮮冊譜』に出会い、大きな衝撃を受けた。朝鮮版の研究の必要性を痛感したからである。中国漢籍が日本文化に及ぼした影響は、誠に大きいものがある。しかし、遣唐使などが伝えた文化は、大きいにしても、膨大な中国の文化の、ごく一部分であった。海に隔てられていたから、日本は中国文化を消化することが出来たのではないか。この海に、大きな橋が架けられたならば、日本の小さな文化は、中国文化に、飲み込まれていたのではないか。
●膨大な中国文化は、朝鮮を経由して、少しずつ日本に伝わり、日本は、それを吸収して、日本特有の文化を形成することが出来たのではないか。そんな風に思ったことを思い出した。そのような意味でも、この度の日韓両国の共同研究は意義あるものと思う。収録の各論に関しては、これからゆっくり拝読して学びたいと思う。

■『日韓怪異論 死と救済の物語を読み解く』

『城市郎文庫目録』完成

●今日の朝日新聞によると、城市郎氏のコレクションを所蔵する明治大学図書館で目録が完成したという。目録には、9237冊の発禁本関係書を収録しているという。城市郎氏は、昨年、94歳で御他界なされた由。

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城市郎 【ウィキペディア】
城 市郎(じょう いちろう、1922年 – )は、発禁本の蒐集、研究家として知られる。「発禁本」などの著書がある。
略歴
1922年、仙台生まれ。1937年、読売新聞社に入社し、正力松太郎の秘書を務めたという。1943年に召集を受け、南方で敗戦を迎え、1946年に復員した。
会社勤めの傍ら、古書の蒐集を行っていたが、1956年、書痴・斎藤昌三を訪ね、発禁本の蒐集、保存を勧められた[1]。以後は好色本から左翼思想書に至る発禁本のコレクションに専念した。
1965年に「発禁本」(桃源社)を刊行し、以後も発禁本に関する書を多数刊行。コレクションは1万点を優に超えるとされる[2]。
2011年、蔵書約7000点を明治大学に寄贈した[3]。
著書
発禁本(1975年)
続・発禁本(1975年)
発禁本 明治・大正・昭和・平成 城市郎コレクション(別冊太陽、1999年)
城市郎の発禁本人生(別冊太陽、2003年)
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●実は、城氏の著書の『発禁本』『続・発禁本』は、桃源社から発行された。この本には、大量の発禁本の写真が収録されているが、これらの写真は、全て私が原本から複写したものである。当初は私のニコンFを使用していたが、余りに大量ゆえ、会社でカメラ、マイクロレンズ、複写台を購入してもらって、複写した。原稿は専務の八木氏が貰ってきて、編集は私達が担当した。まだ、城氏は知られていない頃であり、これに、いち早く着目した八木氏は大したものだと思う。また、八木氏は造本にも造詣が深く、編集長の森本氏と協力して、特別装丁の限定本をよく出した。次に掲げるのは、現在、古書店に出ている、その特別装丁本である。
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発禁本
けやき書店
東京都千代田区神田神保町 ¥29,160
城市郎、桃源社、昭40・3、2冊揃
限50函外函 総革装三方金 正巻/ペン署名入 続巻/毛筆署名入 函少シミ有 外函題字著者名書込
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。■朝日新聞 2017年5月20日